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マロン君、やすらかに。

マロン20110917a

最初から、白内障でした。

小林さんにマロンについてお聞きしたのは
随分以前のことです。
きっと、
最初から、目が見えないようだった。
との意味合いだと思います。
マロンは老犬の多い(最も古くから現地にいる犬たち)
K地区で長い間、
あるいはぼんやりとした視界で生きてきたのだと思います。

季節の移ろいと共に表情を変える山々の景色。
やわらかな春の陽射しと共に、産声をあげる木々の新芽。
心地よい爽やかな風に揺れる、美しい新緑の葉。
真夏の太陽を遮るように覆い茂った幾重にも重なる枝葉。
そして、秋の訪れと共に赤や黄色に紅葉する山の精霊たち。
大地を豊かにと、落ち葉たちを恵み樹形あらわな冬の樹々たち。
マロン、
あなたはそのうつりゆく木々の姿を、葉の表情を
その両の目で見ていたのでしょうか。

写真は、昨日ぶちの会さまよりお送りいただきました。
日付は2010年7月21日と印字されています。
一年前のマロン君です。
瞳には白い幕が張り、目の前の視界を遮っているのでしょう。
小林さんのメールでは、死因は腹水症とのご報告でした。
苦しかったマロン君、もぉ…楽になりましたか。
小林さんのご報告ではオスとなっていますが、
学生さんのHPでは♀と表記されている為、
性別はどちらなのだろうと思いました。
なので、今年になって、
青芳君から送って頂いた「固体識別データー」では
【マロン♂】と記載されていましたので、
「♂」としてマロン君とすることにしました。
マロンはきっとおとなしく手のかからない犬だったのだと思います。
皮肉にも、おとなしいがゆえに、
山梨現地では存在感の無さを物語っているようで、哀しいです。

ぶちの会さまのお話によりますと、
犬たちが随分静かになったと感じておられるようです。
それだけ、彼らの日々は「老い」への速度を増しているのだと思います。
本来ならば、老いは自然の摂理として受け止め、
感傷に浸るべきではないのかもしれません。
けれど、
山梨wankoの訃報は、なぜこんなにも心痛みつらく切なく哀しいのでしょう。
マロン君の白く濁った二つの瞳は
まるで人間を拒絶しながら
マロン自身が、周囲に見えない鉄格子を張り巡らせているかのように
感じてしまいます。
私自身も気がつくと、目に見えない有刺鉄線を四方に張っている時があります。
人はみな孤独だとも感じます。

だけど、
私たちには、言葉があり感情を表現する(ぶつける)自由もあります。
溢れる情報を元に、自分の悩みや苦痛を緩和することも知っています。
淋しい時は誰かと会話も出来るし、文字でコミュニケーションを図ることも
いつでもどこでも可能です。
随分、恵まれた生きものであると思います。
その一方で、
尻尾を振ることでしか喜びや愛情を表現できない生きものがいます。
嬉しさのあまり感極まり、吠え声をあげたとしても、
うるさい!と怒鳴られることもあるかもしれない。
身体のどこかが痛くて唸り声をあげているのだとしても、
懐かない!可愛げがない!と背をむけられることもあるかもしれない。
そんな時、どぉすればいいのでしょう?どんなふうに訴えればいいのでしょう?
そんな時、彼らは自分の殻に閉じこもりじっと耐えるしかないのでしょうか。
せめて向き合う人間が、その瞳をやさしく見つめ
心の声で話しかけ続けることで、
少しは頑なな心に少しずつ雪解けをもたらす、そんなふうに思います。
様々な事情があるとしても、
一度家族として迎え入れた犬というすばらしい生きものに
山梨wankoたちが受けた「生涯の傷である裏切り」を
与えないで欲しいと願います。絶対に裏切らない欲しいと願います。
心から願います。

マロン君の写真を見つめ感じた孤独感へ想いを馳せ
書かせて頂きましたので、場違いな内容になっているかもしれません。
すみません。。。
人間の勝手な感情に振り回され、挙句、
生を絶たれる為、苦痛の最期を迎えなければいけない
多くの命たちへ哀悼の意を捧げたいと思います。
いつの日か、殺処分などという言葉が死語になることを切願しながら
マロン君への追悼記事とさせて頂きたいと思います。

支離滅裂な文章を最後までお読み下さり
ありがとうございました。

お星さまになったマロン君のご冥福を
心よりお祈り致します。

マロン君、長い間おつかれさまでした。
どうぞ、やすらかに眠ってくださいね。


09.gif マロン君の旅立ちによりまして
   現在の全頭数は
54頭です。
  
 K地区24頭、N地区28頭、預かり2頭 
です。



テーマ : ☆動物愛護☆
ジャンル : ペット

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マロン君 やすらかに。

本当に切なく成ります。。。

鍵コメントEさまへ

コメントありがとうございました。
お返事がすっかり遅れてしまいごめんなさい。
力強いお言葉にあなたさまの動物達への深い愛情を感じます。
先日偶然ニュース映像で観たのですが、
福島県の被災された飼い主さんたちが、愛護団体さんの元へ
飼い犬たちに再会している場面でした。
犬たちは。。。
思ったほどに喜んでいなくてそれが私には衝撃でした。
きっと、又置いていかれるのがわかっているのでしょうね。
諦めの表情が、山梨の犬たちと同じように感じます。
福島で野犬に姿変え放浪する犬たちの映像を幾度も観ました。
小さな群れを作り逞しく生き抜く犬たちを
がんばって!と応援するしか出来ませんけれど、
犬というすばらしい生きものと
共に暮らせる幸せを感じない日はありません。
一日も早く保護されている犬たちが
飼い主さんの元へ戻れますように。

最後に届けてくださったお言葉、恐縮致します。
何の取り得もない私ですけれど、
犬たちへの愛情が私を支えてくれているのだと
いつも感謝しています。
すべての犬や猫たちが幸せでありますように。
いつの日か、必ず。

ありがとうございました。

ロビンサンタさまへ

はじめまして。
マロンくんへのお悔やみのお言葉届けてくださり、
ありがとうございました。
お返事が遅れている間に
タイタンがお星さまになってしまいました。
タイタンの床下の画像は
哀しく切ないという気持ちより「ごめんなさい」との
想いが強いです。
なぜ、長い年月タイタンはあのように人間に背を向けながら
生きていかねばならなかったのか。。
申し訳なく、ただ、ごめんね、タイタン。と語りかけるばかりです。
年老いて諦めてしまったのか、若い頃から諦めていたのか、
人との愛情に溢れた幸せな日々も、温かい手の温もりも、
何一つ知らずにタイタンはお星さまになりました。
せめてみなさまと共に冥福を祈りたい。
それが私の願いなんです。
タイタンへのお気持ち、本当にありがとうございました。

追記:
ロビンサンタさま、犬や猫たちの為に保護活動されて
おられるのですね、ご苦労さまです。
お忙しい中、マロン君へのお言葉ありがとうございました。
大変なご苦労も多いかと思いますけれど、
どうぞご自身のお体も大切にされますように。
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